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歌ってみたを聴いてると
「歌の音量が大きすぎる…」
という曲や
「今度は歌が小さすぎて聞こえない…」
という楽曲が沢山でてきます。
もちろん、MIXのバランスは
「好み」によると思いますが、
「音量バランスは適当にしてる」
「よく分からないからフェーダーは
動かさない」
というMIXのやり方は、
「好み」とは言えません。
明らかに、意図せず
「音量が大きすぎ、小さすぎ」
になっています。
聞きにくい
オケに対して、
ボーカルの音量が大きすぎると
「歌しか聞こえない。アカペラ?」
となってしまいます。
これでは、「歌ってみた」として
成立していません。
反対に、
オケに対して
ボーカルの音量が小さすぎると
「歌全然聞こえない。歌詞も聞き取れない」
となってしまいます。
これでは、歌が聴こえないので
「歌ってみた」ですらありません。
悲しいのは、こういった楽曲が
世の中にめちゃめちゃ
存在すること。
中には、MIX師に依頼してるのに
歌が全然聞こえない、みたいな
こともあります。
そういった、「残念な」
歌ってみたを聞くたびに
「また一つ、惜しい曲が
増えてしまったな…」
と、思ってしまいます。
気づけない恐怖
たくさんの人に
歌てみたを聴いてほしいなら、
「心地よく聴ける音」
にするのは当たり前です。
なのに、ほとんどの
歌い手さんは
「心地よく聴ける音量」
を完全に無視しています。
誰にも聞かせないのなら、
それでもいいです。
でも、1人でも聴く人がいるなら、
相手への気配りが必要です。
それができない表現者は、
無責任であり、わがままである
と思います。
ただ、こうなってしまうのは
僕もよく分かります。
僕だって、かつてはそうでした。
「心地よくしたい」とは思うものの、
技術が伴ってませんでした。
しかし、さらに怖いのは、
このことに「自分で気づけない」
ことです。
そのまま「心地悪いMIX」をし続け、
どんどん聞き手に嫌われていることに
気づけないのです。
回避する方法
では、どうすればいいのか。
これを回避する方法は
2つあります。
1つは、
MIX用の「リファレンス」
を用意することです。
リファレンスとは「参考」のことで
MIXのお手本にする曲のことです。
歌ってみたであれば、
「本家」の曲、もしくは
「この歌い手さんの歌みたが
すごく心地いい。何度でも聴きたい。
こんなバランスにしたい!」
と思える曲を探します。
そして、MIXではその音と同じ
バランスになるように作業します。
これなら、バランスが崩れることは
避けれます。
もう1つは
スマホのスピーカーで
MIXのチェックをすることです。
これはすごく役に立ちます。
「え!なんで!?
MIXのチェックって、
モニタースピーカーで
やらなきゃダメなんじゃないの?」
と思うかもしれません。
しかし、それは逆です。
むしろスマホのスピーカーのような
めちゃめちゃチープなスピーカーで
チェックする必要があります。
なぜなら、ちょっとでも
ヘンなバランスの音を出すと
すぐに破綻するので、
簡単にミスに気づけます。
そして、誰もが最初に
「スマホのスピーカー」で
曲を聴きます。
スマホでバランスが悪いなら
どんなに頑張ったMIXでも
聴かれなくなってしまいます。
僕らは弱い生き物
今回お話したのは、
1,リファレンスを用意する
2,スマホのスピーカーでチェックする
という工夫でした。
僕ら人間は、弱い生き物です。
だからこそ、
上手く工夫しながら自分と
向き合うことで、
その弱点をカバーできます。
僕がいつもやっている方法です。
ぜひやってみてください!
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